You gave me the kiss of life.

6年前の今日、
初めて、あなたと二人きりでお食事する機会がありました。

山の手線のこととか、
新宿新都心の超高層ビルのこととか、あなたの日本での体験。

息子の進路、志望している大学、もうすぐある試験のこと。
娘のこと。娘が住んでいる街のこと。あなたの息子さんのこと。

湖水地方の山のこと。
オペラのこと。
香港のスターフェリーのこと、
Ian McEwanのこと…etc, etc。

個人的なことを話すのは初めてなのに、
まるで何十年も前からの知り合いのように、
話題が尽きませんでした。

あっと言う間に時間が経ってしまって、
あなたの車で、家まで送ってもらい、
仕事のお礼は言われたけど、
また会おうという話は、出ませんでした。
私は、ご馳走になったお礼を丁寧に言って、
車から降りようとしたのですが、

その瞬間、私たち、まったく同時に、　
どちらからともなく、
kissしていたんですよね。

びっくりするようなkiss。
お別れの挨拶のkissじゃなくて、
新しい運命のはじまりのkiss。

Kiss Of Life…。

何か言葉にしてしまったら、
いま、二人の間に見えたものが、壊れてしまいそうで、
ただ、Good night…と言って、私はひとり、家のドアを開け、
シーンとした、真っ暗な家の中に入って行きました。
あなたもやさしくGood nightと言っただけ…。

私が私で居られることを見つけてから、６年。
そんな私を支えてくれて、ありがとう。
感謝しています。


There must have been an angel by my side
Something heavenly led me to you....　（Sade)

http://www.youtube.com/watch?v=yUZYf4aNDgM